論文募集

全体セッションと,討論中心のテーマ別セッションを設けます. 下記討論テーマの中から参加希望テーマ(1つのみ)をご検討ください.

討論テーマ

プログラム解析:川口 真司(奈良先端大),肥後 芳樹(阪大)

「プログラム解析技術の普及に向けて」

ソフトウェアが社会のあらゆる場面において利用されており,より高い信頼性が求め られている. それに伴い,ソフトウェア開発企業では,品質保証のために開発したソフトウェアをソフトウェア工学的な手法を用いて調査することが増えてきている. ま た,産学連携が盛んに行われており,大学等の研究機関で開発された技術を開発現場 に積極的に生かす動きがある. 本セッションでは,このような実用的な側面をもった プログラム解析技術に関して議論を行う. 例えば,技術的な側面から検討すべき点として,下記の項目が挙げられる.

  • スケーラビリティ(実規模ソフトウェアに対しての適用可能性)
  • 現場で利用しているツールへの組み込みの容易さ
  • 開発者の手を煩わせない(半)自動的情報収集
  • 十分な信頼性

また,プログラム解析技術の普及に当たっては,以下のような非技術的な要素も十分 に考慮する必要がある.

  • 既存の開発プロセスとの親和性
  • 解析手法の配布・周知プロセス

上記以外の項目についても,実用的な側面を持つ技術の提案に関して広く話題を募集 する. また,企業等で実際にソフトウェア開発に携わっている方からの,現場からの意見・要望等を交えた議論も歓迎する.

要求工学:中鉢 欣秀(産業技術大学院大)

「要求工学」

情報システムを取り巻く様々なビジネス環境の変化や,新しく登場した技術,革新的なアイデアなどに対応するため,システムに対する要求はめまぐるしく変化し,複雑かつ高度になっている. このような状況において,要求工学という学問領域の価値はますます高まるばかりである. 多様な要求を精確に獲得するにはどうすべきか. 要求を情報システムのアーキテクチャに的確に反映させるにはどうすべきか. 望ましい機能や品質を備えた情報システムを構築するにはどうすべきか. 更に,要求そのものをどのようにして発想・発見するか,ビジネスニーズと,情報システムとして提供すべきサービスとのマッチングをどう図るか,など,議論すべきテーマには枚挙にいとまが無い. 本セッションでは,幅の広い本領域における各自のポジションを明確にした上で,研究や事例の報告を行い,活発な議論を通して互いの知見を深めあうことを狙う.

サービス指向:中村 匡秀(神戸大)

「SOAにおけるサービス品質」

(協力:電子情報通信学会・サービスコンピューティング時限研究専門委員会※)

サービス指向アーキテクチャ(SOA)が開花の時期を迎えている.エンタープライズ分野ではSOA対応製品が次々と登場しており, インターネット上でも様々なWebサービスやクラウドサービスが公開されている.

しかしながら,SOAサービスの開発者側・利用者側の双方において,SOAサービスの品質を評価する標準的な体系は存在しない. 従来のネットワークサービスの品質(QoS)評価には,応答時間や可用性等の非機能特性が用いられてきたが,SOAサービスにおいては必ずしも十分とはいえない. サービスが氾濫する世の中で,「良いサービス」を様々な観点から見極める品質属性が必要である.

本年度のサービス指向セッションでは,特にSOAサービスの品質を性質づける様々な要因や属性について議論を行う. キーワードとして,「品質属性,プロダクトメトリクス,プロセスメトリクス,SLA, ポリシー,評価法」等が挙げられるがこれらに限定するものではない. 構想段階の研究アイデアや開発秘話などインフォーマルな(だからこそ核心をついた)発表も歓迎する.

なお,本セッションの企画には,電子情報通信学会・サービスコンピューティング時限研究専門委員会※のご協力をいただいている. サービス指向に関する研究コミュニティを形成する場としても活用いただきたい.

http://langrid2.nict.go.jp/sc/

アーキテクチャとパターン:鷲崎弘宜(早大),羽生田栄一(豆蔵)

「ソフトウェアの設計とパターン・アジャイル開発」

ソフトウェア開発におけるパターン技術を軸として,関連の深い設計やアーキテクチャ,アジャイル開発について,各特性や課題,ならびに関係や周辺を含めて議論する. パターンは特定文脈上で頻出の問題と解決を一般化したものであり,ソフトウェアの設計や,プロセス・組織など様々な面で創造性を持って決定指針を与える. 本セッションでは,近年の環境や要求,技術の多様化や複雑化を受けて,あらためてアーキテクチャ,パターン指向開発,アジャイル開発の果たす役割に着目し, 実務家や研究者の抱える課題や情報を共有し,発展を促進する.過去の議論成果は次を参照されたい.

ソフトウェア開発マネジメント:森崎 修司(奈良先端大)

「ソフトウェア計測とその活用」

ソフトウェア開発の進行に伴い,プロダクトやプロセスを計測,定量化していくことは,ソフトウェア開発プロジェクトの円滑な進行を助けるばかりでなく, 開発が適切に実施されたことを示すエビデンスにもなり得る.本セッションでは研究者,実務者,発注者,受注者等,立場に限らず,計測の方法, 計測結果の利用方法,計測にかかる労力,事例等,多面的な議論を展開したい.

形式手法:土屋 達弘(大阪大), 石黒 正揮(三菱総合研究所), 梅村 晃広(NTTデータ)

「形式手法:技術と応用」

モデル検査を始めとする形式手法は技術的に成熟期を迎え,産業界における注目も高まっている. 一方で,実際の適用においては,状態爆発に対処するためのモデルの抽象化など,克服すべき課題も多い. そこで本セッションでは,形式手法に関連する技術一般に加えて,事例ベースでの議論を積極的に取り上げ,形式手法の実用化の方法について議論したい. 特に,モデル検査による設計検証,プログラム検証など,異なる工程におけるモデルの抽象化に関する具体的な方法と,その勘所について情報を共有すると共に, それぞれの方法が適用できる範囲について検討を行いたい.

ソフトウェア工学研究の評価:岸 知二(早大)

「ソフトウェア工学研究の評価」

ソフトウェア工学研究の妥当性をどのように確認し主張するかは重要かつ難しい問題である. 本グループでは,研究評価に関し,研究者,論文査読者,利用者などの立場から, 望ましく現実的な評価の枠組みについて検討する. 参加者には評価に関する問題や課題,あるべき評価の在り方,評価に関する過去の文献, 一流会議採録論文での評価手法など,関連する話題提供や議論を期待する.

参考文献例:Mary Show: Writing Good Software Engineering Research Papers, Minitutorial, ICSE 2003.